行政書士を名乗るには各都道府県にある行政書士会に入会する必要があります。
試験に合格すると「行政書士有資格者」となり、まだ行政書士として実務をしてはいけません。
この記事では正式な行政書士として登録の方法をまとめていきたいと思います。
注意点
筆者が大阪で開業しているので大阪ベースです。
他の都道府県はそれぞれ提出書類が異なる場合があります。
入会する都道府県を選択する
入会する都道府県を選択とありますが、好きな都道府県を自由に選べるわけではありません。
事務所の所在地がある場所が入会する都道府県になります。
奈良県に住んでいるけど大阪で事務所を借りた場合は、大阪府行政書士会に新規登録の申込みをしましょう。
必要書類を入手する
必要書類を入手する方法は様々なパターンあります。
日本行政書士連盟のHPでダウンロードする
各都道府県の書士会HPでダウンロードする
合格者講習会に参加する
窓口・郵送で受け取る
それぞれの書士会によって配布方法が異なります。
日本行政書士連盟のHPでダウンロードする
まず、日本行政書士連盟のHPで資料をダウンロードすることができます。
しかし、各都道府県ごとに提出書類や入会金が異なります。
大阪は全国でトップの25万円です(泣)
登録する行政書士会に確認する方が良いでしょう。
各都道府県の書士会HPでダウンロードする
各都道府県の書士会のHPでダウンロードできる場合があります。
大阪の申請書はこちら
その他行政書士会へは下記のリンク集を参照ください
合格者講習会に参加する
合格者講習会を実施している都道府県もあります。
関西では大阪、京都で合格発表後の2月~3月です。
窓口・郵送で受け取る
一部の都道府県では窓口や郵送で受け取ることができるようです。
書士会に直接連絡をして確認してみましょう。
提出する書類
必ず提出する書類を確認していきましょう。
かなりたくさんの書類を用意・作成しなくてはなりません。
行政書士試験の実務の予備試験と言われているほどです。
① 行政書士登録申請書
行政書士になるための申請書です。
都道府県名から市町村が発行した住民票等の住所や本籍地をそのまま書く必要があります。
例えば、住民票で「4丁目6番28号」だった場合「4‐6‐28」と省略してしまうとNGです。
住民票等の他の書類をすべて集めてから記入しましょう。
申請日は空けておきましょう。
※事務所の名称についてポイント
自営業を始めるにあたって事務所の名前は非常に重要になります。
せっかく法律系の資格なんだから「田中法律事務所」なんて名前を付けてしまうと、書士会から却下されてしまします。
行政書士の事務所の名称は少し制約があります。
行政書士の明示
他の士業や非行政書士との誤認を防ぐため事務所の名称に行政書士という文言を入れなければなりません。
例
○ 田中行政書士事務所 行政書士ダイアモンド事務所
× 田中事務所 ワールドトレード事務所
同一名称の禁止
同一の都道府県に同じ名前の事務所の設立ができません。
同じ名前の行政書士事務所があるとお客さんが混乱してしまう可能性があるためです。
ただし、個人開業で氏名にを使用する場合は被ってもOKです。
登録の際に事務局の方に確認しましょう。
その他の制限事項
(1)他の法律において使用を制限されている名称
① 「法律」との文言が含まれる名称は不可とする。
(2)他の資格と誤認されるおそれのある名称
① 他業種と誤認されるおそれのある文言が含まれる名称は不可とする。
例:「司法」「税務」等
② 行政書士個人として届け出るため、兼業者の場合であっても他資格の名称が含まれるものは不可と
する。
例:「司法書士」「土地家屋調査士」「FP」(ファイナンシャルプランナーの略)等
(3)国又は地方公共団体の機関と誤認されるおそれのある名称
① 行政の主体と誤認されるおそれのある文言が含まれる名称は不可とする。
例:「公共」「公益」等
(4)行政書士の品位を害する名称
公序良俗に反するものは不可とする。
(5)他者の氏、名又は氏名を使用しないこと。
他者の事務所であるとの誤認混同を生じるおそれがあるため、不可とする。
(6)「特定行政書士」は個人の行政書士に対する一身専属性の呼称であるため、個人会員が「特定行政書
士」を事務所の名称として使用することは可能だが、行政書士法人の場合、事務所の名称としてはなじ
まないため使用することは不可とする。
② 履歴書
書士会のフォーマットに即したあなたの履歴書が必要です。
最終学歴から現在までの職歴を記入します。
住所や本籍地は申告書同様に市町村が発行したそのまま書く必要があります。
2枚以上になる場合はホッチキスで留めて間に契印をしましょう。
③ 誓約書
氏名と住所を間違いなく記入しましょう。
④ 登記されていないことの証明書
令和元年12月14日以降の申請は不要
登記されていないことの証明書は、成年後見などに登録されていないことを証明するものです。
全国のどこの法務局でも請求することができます。
⑤ 本籍地記載の住民票
発行から3か月以内の本籍地記載の住民票が必要です。
住所を管轄している市区町村で即日発行することができます。
ほとんどの証明書の場合、本籍地の記載不要の場合が多いので、本籍地記載が必要である旨をしっかり伝えましょう。
⑥ 身分証明書
身分証として「破産者で復権を得ない者に該当しない旨の証明書」が必要です。
行政書士の欠格事由である破産者でないことを証明するもので、本籍地の市区町村で発行してもらえます。
本籍地が遠い場合、郵送で送ってくれる役場も多いので問い合わせしてみましょう。
⑦ 顔写真
この提出した写真が行政書士票になりますので、上手く撮影できた物を提出しましょう。
サイズは縦3㎝×横2.5㎝
⑧ その他 書士会ごとの書類
その他にも、事務所の間取りや写真、賃貸契約書などを提出する都道府県も多くあるそうです。
大阪の場合、事務所の平面図が必要でしたがエクセルで簡単に作れる程度の物でOKとのこと。
必要な書類は多いですが作成が難しい物はありません。
法務局や役所に慣れるためできるだけ自分で訪問してみましょう。
まとめ
実際の士業を始めたらこれより多くの書類を集める必要が多々あります。
失敗してもだれにも迷惑はかからないのでミスのないようじっくりと書類を完成させていきましょう。
コメント